ドイツでの交渉術 押して押して押すべし!?

ドイツでの交渉術 押して押して押すべし!?

輸入販売は発送や委託倉庫での商品の管理など
人任せになる部分が多くあり、
自分ではコントロールすることができず、
歯がゆい思いをすることがよくあります。

とにかくまめにチェックして、
確認&連絡をするようにしていますが、
トラブルが発生した場合、
向こうが有責なのに
特にお金が絡んでくるとまずは
「弁償(返金)できません。」
という返事が平気で来たりします。

日本だとそれであきらめてしまいがちだと思うのですが、
ドイツでの場合、
こちらに非がなければ
返金を勝ち取ることがほとんどだったりします。
が、そのためにはメールのやり取りを
何回も繰り返すことはざらで、
交渉にかなりの時間を割かれてしまうのが
本当に嫌なのですが(しかもドイツ語)、
その反面絶対に勝ってやる(払わせてみせる)
というやる気スイッチ全開になります!

ドイツでは簡単には謝らないし、お金も払ってくれませんが、
マニュアルが日本ほど徹底しておらず、担当者の力量によるところも
多いように思えます。

なのですぐにあきらめずに
とにかくなるべく冷静に弁償してもらうべき理由を述べ、
証拠となる書類や状況証拠をそろえ、
押して、押して、押すべし!
だと思っています。

DHLやドイツ郵便でのトラブルについては
こちらに書いてあります。

 

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先日久しぶりに10日に渡る攻防戦がアマゾンとありました。
アマゾン倉庫に送った一番売れ筋ののこぎりが
まるまる1箱・70本入庫されず、
調査を依頼したところ、
全て紛失されてしまいました。

返金のためにこの半年の間にアマゾン倉庫に送った
同商品の全ての領収書
(アマゾンの規定を満たす情報が記載されていなければならない)
を送るようにとのこと(11枚)。

急いで11枚探して送付したところ、
送付した領収書はアマゾンの規定を満たしていないので、
このケースはクローズとします、
とそれだけさらっと言ってきました。

すぐにアマゾンにどの情報が不足しているのか教えてほしいこと、
そんな簡単に20万円以上を損失することはできないです・・・
と泣きのセリフも書きました。

答えは
私の送った書類は領収書ではなく、注文及び配送確認書であること、
またEU以外で商品を購入した場合は通関書類も6か月分提出するように、
という新しいカードも出してきました。
そしてあと2日だけ待ってあげるとのこと。厳しい!

確かに私の送ったものは正式な領収書ではなく
(ネットで購入の場合、英語で領収書を送ってもらうのはかなり難しい)、
英語に変換できるためネットのサイトから印刷した確認書でした。
そこで急いで購入先に領収書送付を依頼したり、
ネットから領収書(日本語)をあらためてダウンロードしたりして
アマゾンに送りました。

そうすると今度は
「領収書はドイツ語か英語でなければならない。」
言ってきたので、
以前にアマゾンには翻訳部署があって、
日本語の書類でも大丈夫と聞いていますが、
と書いたところ

「返金します。」
の返事がやっと来ました。
やったあ!!!
正直翻訳部署の話を受け入れてくれるか
ちょっと自信がなかったのですが、
もう他に切り札もなかったので
このカードを出してみたのでした。

落ちは
こんなにがんばって返金してもらったのに、
結局2,3週間後に商品が全部見つかり、
返金はなかったことになったのでした・・・。
また交渉の腕が磨かれたからよしとしようと思います。

日本のアマゾンで商品が一度だけ届かなかったことがあり、
まずはチャットでサービスセンターに連絡してみたところ、
しばらく状況を説明した後
すぐに返金手続きをしてくれたのには
本当に驚きました(5分も経っていなかったと思います)。

今まで返金してもらったことがなかったのもあるでしょうが、
日本のサービス、すばらしいですね。
たまに恋しくなります。

別件でDHLに関税を計算よりも多く請求されていたため、
訂正をお願いしたところ、毎回言ってくることが違ったりもして
結局結論にたどり着くまでに2か月もかかりました!
しかもDHLへのオーダー書類に商品説明、領収書、支払い証明x30商品分
と提出書類の多いこと。
たっぷり時間がかかっちゃいましたが、
もうここまで行くと悟りの境地ですね。

これから税関に訂正を依頼するのですが、
さらに数か月もかかってしまうことがあるそうです。

ずうずうしさや、肝がすわってる度がアップして
ますますおばちゃんパワー増を
感じている今日この頃ですが、
引き続きこの調子であきらめずに
がんばっていこうと思います。

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ドイツで起業してから その③ ~起こる問題~

アマゾンアカウントがハッキングされる!

一番大変だったのはアマゾンの販売アカウントをハッキングされたこと。
販売を開始してから9か月目のことでした。
まだ日が浅いセラーが狙われやすいと後で聞きました。

いきなり私が全く販売していないフランス・アマゾンで高額な洗濯機やスマホなどを売っていることになっていて、かなり安価で販売しているようでどんどん売れていくのです(結局合計1万2000ユーロ程販売したことになりました)。
お客様からの質問メールもバンバン届きパニックに!
とにかくすぐにアマゾンに連絡しどうすればいいか聞いたのですが、反応も遅く、その後私の販売アカウントが凍結されてしまい、また販売できるようになるまで2週間以上かかってしまいました。
今だったらもうちょっと上手く対処できたかもしれませんが、いかんせんビギナーだったのであせりにあせってしまいましたし、どうすればいいのかちんぷんかんぷん。
このトラブルはしばらくかなりのトラウマになってしまいました。

 

お客様とのトラブルは?

お客様とのトラブルは荷物が届かないことがちょこちょことあるくらいであまりありません。
私から購入していないのに故障したので新しい商品を送ってほしいという強者が一人だけいました。

 

荷物の紛失は?

DHLは意外にも?!荷物を紛失されたことはほとんどなく、Deutsche Postのほうが書留で送っても紛失されることが多いです。
今までに数回弁償してもらいました。

 

ドイツでジャパニーズ・サービスを

あくまでも私見ですが、日本の商品に興味がある購入者はいい人が多いような気がします。
親切で丁寧な方が多いですし、今までお客さんとのやりとりでほとんどいやな思いをしたことがありません。

ドイツでも日本のサービスを提供すること売りにしているので、発送も返信もなるはやで行うようにしているのですが、それに対しての評価もしっかりいただいています。

いつも一番の心配事は日本からの荷物が無事届くかどうかです。

詳しくはこちら。

 

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ドイツで起業するまで その⑤ ~準備中のトラブル、大変だったことなど~

 

私の場合、
起業準備で特に大変だったのは自分でもちょっと意外でしたが、
社名を決めることと、
銀行口座開設の二つでした。

 

 

生みの苦しみ・社名アイディア

 

やはり社名は肝心かなめの一番大切なこと、
と思えば思うほどプレッシャーがかかり、
なかなかいい案が浮かんできません。
ドイツ人にすぐ日本と結び付けてもらえて、
発音も耳になじむもの。
起業アドバイザーも夫も
私の提案になかなか首を縦に振らず、
日本人が思うものとドイツ人とのそれとは
かなり隔たりがあることがよくわかり、
それでさらに混迷・・・。

起業アドバイザーは自分でもいくつか事業を立ち上げており、
その一つの企業には日本語で社名をつけていましたが、
日本人でもめったに耳にしない言葉を使用しており、
私の頭の中は正直「???」状態でした。

さらにドメイン名がまだ取得されていないもの、
という条件が加わります。
実際いくつか社名の候補を挙げて、
既にドメインが取得されているかわかるサイトで検索してみると
日本語の言葉でもアルファベットでもう登録されていたりします。
私が一番使いたかった社名も
残念ながら既に登録されてしまっていました。
所有者にドメイン名を売ってもらえないか
メールしてみましたが
、返信なしであきらめました。
逆に起業後数回、
日本語のドメイン購入に興味がないか、
というメールが来てましたね。

結局上記の条件を満たすものとして
消去法で選ばれたのが今の社名です。
しばらくは半信半疑な感じでしたが、
今ではしっくりきています。
命名の由来も自分のオンラインショップに記載してあり、
ドイツ語でもしっくりと理解できる内容となっています。

 

 

ゴールが見えない銀行口座開設

 

もう一つは銀行口座開設。
私が外国人でなければ、
また銀行が家の近くにあれば全く問題なかったのですが、
悪い条件が重なってしまい
自分がもうどこにも所属していない、
日本の大企業に勤めているなんていう
後ろ盾も持たないただの外国人のおばちゃん
であることを痛感した出来事の一つでした。

逆のこの一件で、
何事も必ずいつか終わりは来る、
そして気にしすぎず、
いじけすぎず、
まずはやれることをやってみる、
ということを学んだのでした。

銀行を開設する際には本人証明が必要だったのですが、
銀行の所在地が自宅からはかなり遠かったので、
次のオプションとして
郵便局でできるということで行ってみたのですが、
なぜか日本のパスポートはスキャンしたときにエラーがでてしまい、
念のため別の郵便局にも行ってみたのですがダメでした・・・。

次に郵便局の専用サイトできるということで、
ビデオチャット形式の本人証明に挑みました。
もうですね、
これがイライラ、
イジイジマックスになる要因だったんです!!!

結論から言うと
このためにまるまる2日以上は
時間を費やすことになりました・・・。

まずチャットができるまで何人待ちかが表示され、
スマホとにらめっこしながら順番を待ちます。
またドイツ語と英語と確かトルコ語が選択できます。
ドイツ語の方が順番待ちが少なかったので、
ドイツ語を選んで待ちました
(結構待たされました)。

現れたのは50代ぐらいのドイツ人のおばさま。
途中までは調子よかったのですが、
日本のパスポートがやはり問題で、
おばさまがパスポートの写真を撮ろうとするのですが、
偽造パスポート防止のための背景にあるきらきらした模様たちが
反射して邪魔して上手く撮影できないようで、
だんだんおばさまはイライラしていきます・・・。

ちょっと斜めにしてみて、
いやいや、やりすぎよ、
などあれこれと注文を受けましたがそれでもダメなようで、
「このパスポートはちゃんと撮影できないから、
銀行の支店に直接行ってちょーだい!」
と半ギレ状態で言われてしまいました。

私もすかさず、「支店は遠すぎで行けないのでなんとかしてくだ・・・。」
まで言ったところでおばさますかさず
「トニカクムリダカラ~、ヨイイチニチヲ、サヨウナラー」
と、ビデオチャットがつんと切断。
その後DHLでもこの仕打ちを受けましたがしばらく後遺症が残りますね。
日本ではまずありえないことですから。

支店に直接行くのは遠いのでとにかく避けたいところ。
もう一度また最初からチャレンジしてみましたが、
次のおばさまにも支店に行くように言われてしまい、
どうしたものかと考えて、
次は英語でのビデオチャットを試してみました。

そこで現れたのが我が救世主、アントニオ!
おそらくラテンの国出身と思われ、
明るい対応にすぐ心が癒されました。

まず「あなた今日だけでも、もう何度もトライしてるけど、どうしたの~?」
と心配してくれ、
親切かつさくさくと手続きを進めてくれ、
パスポートの撮影も問題なくクリア。
あのおばさまたちの怒りはなんだったのでしょうか・・・。
ネイティブじゃない同士のほうが気楽だし、
私の敵、おばさまにあたる確率も低そうなので、
最初から英語にすればよかったです。

が!!!

ここでいきなりネット接続の調子が悪くなり、
先に進まなくなってしまいました。
アントニオにまた最初から
(順番待ちから!)
全部やりなおしと言われてしまい、
どれだけ呪われてるんでしょうか、私。
再チャレンジしたら必ずしもまた
アントニオが担当できるわけではなく、
すかさず今日の英語担当者は何人なのか聞くと、5人とのこと。

5分の1の確率かあ・・・。

ここでタイムアウト。
こどもの学校のイベントに参加しなくてはならず、
心ここにあらずでLaternenfestの歌を歌ってました。

た、たのしくない、全く。

仕事帰りの夫が途中参加してきたので、
お願いして先に家に帰り、
再度英語でチャレンジ。

神様っているんですね~。
そこに現れたのは再びアントニオ!!!
5分の1の確率的中です。
彼もビックリしてました。
「ぼく今丁度休憩から戻ってきたところなんだよ~。今まで何時間も何やってたの?」
から
「もう途中までできてたから早く最後まで終わらせちゃおうね。」
となり、
前回よりさらにスピードアップで
無事最後まで手続きを終了することができました。
学校のイベント、途中で抜けて正解でした。

銀行口座開設はその後もまだトラブルが続き、
予定の2週間がたっても口座開設の連絡がないので電話をしたところ、
パスポートのサインが漢字で書かれていたため承認が下りず、
アルファベットでのサインを送ってほしいとのこと。

こっちが連絡しないとそのままほったらかしです・・・。

口座開設一つでこんなにも労力を使い、
精神を削られてしまって、
この先がとっても不安になりましたが、
今思うといじけている時にはアントニオしかり、
支援金延長承認しかり、
何かいいことがあって救われてきたように思います。

 

 

厳しい現実もあるドイツde自営業

 

調べたところ日本もドイツも
自営業者数にあまり違いはないようです。
日本での経験がないので残念ながら比較できませんが、
ドイツは社会福祉がしっかりしている分、
サポートは手厚いですが、
高い税金、保険も自分で支払った残りが
やっと自分の収入になることを十分に考えなければなりません。
この点については労働局でも何回も忠告されました。

こんな紆余曲折があって、やっと準備完了。

 

次回は自営業がスタートしてからのお話です。