ドイツでビザ(滞在許可)取得 私は6回も外国人局へ!

 

滞在許可証 (Aufenthaltserlaubnis)の取得方法

ドイツに長期滞在(観光ビザでは3か月まで滞在可)する場合はビザ
(滞在許可/Aufenthaltserlaubnis)が必要で、
滞在目的によって申請・取得の手順、必要書類などが異なります。

ドイツ大使館のサイトでは下記のように10の目的別に詳細が載っています。

・ドイツへ赴任(駐在)
・ドイツで就職
・ドイツの大学に入学準備及び入学
・ワーキングホリデー
・研究滞在・医師として研修滞在
・新たにドイツに渡航する者に同行する家族
・ドイツの語学学校で語学研修のみ
・インターンシップ
・ドイツ国籍者または、すでにドイツに滞在している配偶者と滞在、または結婚後滞在

 

ドイツ大使館 ビザ・各種手続きのページ
[blogcard url=”https://japan.diplo.de/ja-ja/service/-/2331292″]

 

基本どの目的の場合も観光ビザが切れる3か月以内に
滞在地を管轄する外国人局(Ausländerbehörde)で
有効な滞在許可(Aufenthaltserlaubnis)の取得手続を完了する必要があります。

その前にまず入国後1~2週間以内に、
滞在地を管轄する住民登録局(Einwohnermeldeamt)に
住民登録の届出(Anmeldung)を行い、
住民登録を証明する書類の発給を受けます。

そして短期滞在として認められている90日間の有効期限内に発給が間に合うように、
すみやかに滞在地を管轄する外国人局(Ausländerbehörde)で、
長期の滞在許可を申請します。

なお、外国人局によっては予約が必要な場合があるので事前に確認が必要です
(予約したほうが何時間も待たなくて済むので可能な場合はお勧めです。
私が住んでいる市ではたいていどこのお役所もオンラインで予約が可能です)。

就労する場合は労働許可も必要になってきます。

 

決して一度では終わらないと言われているドイツのお役所仕事

 

た・だ・し、
大きな声で言っておきたいのは、
ドイツのお役所は日本とは違って全国一律同じように対応してくれるわけではなく、
居住する州、市、地区、
そして対応する担当者によって大きく違ってくることです。

慣れない手続きで書類に不備が見つかることもよくありますが、
この対応の違いによって役所に何度か足を運ばなければいけないことがあったりもします。

特に滞在許可、さらに私が許可証をもらうまで6回も外国人局に行った、

・ドイツの語学学校で語学研修のみ

の場合、昨今増加している外国人の不法就労を防ぐために厳しい対応をしている外国人局が多いようです。

国によっては就職先が決まっているのに許可が下りず、
泣く泣く契約取り消しになった話を聞いたことがありますし、

ドイツ語の語学学校に行くために滞在許可を申請しているのに、
ドイツ語もうちょっと勉強してから出直してこい!
的なことを言われてしまった人もいます。びっくりですよね。

 

サービス砂漠・ドイツ

 

ドイツは「サービス砂漠」と呼ばれていて、
昔に比べればここ最近は店員さんの対応もかなりよくなってきましたが、
ひどい対応を受けることもしばしば。

最近一番すごいなと思ったのは、
友達から聞いた話で、
ファーストファッションのお店で商品がどこにあるか聞いたところ、
店員さんの手がふさがっていたため、足で指し示されたそうです。

友達、私に話す時もまだ大憤慨されてました・・・そりゃそうですよね。

「お客様は神様」の日本と比べると違いがありすぎて余計に腹が立ってしまいます。
逆に日本に帰るたびに店員さんに優しくされるとめちゃめちゃ恐縮してしまいます。でも恋しい・・・。

こんなドイツですから公務員ならことさら懇切丁寧に対応、とはいきません。

サービスに関してのネタはいろいろあるので、
また別の機会にじっくり書こうと思っています。

 

全然下りない滞在許可

 

話が横にずれましたが、
私のケースをお話ししていきますね。

ただしこれはだいぶ前の話になりますので、
苦労話の一つとして読んでいただければと思います。

まず管轄の外国人局の担当者は3人いて、
毎回担当者も代われば、言っていることもころころ変わるという
たらい回し状態でした。

初めて行った時に順番が来て名前を呼ばれたのですが、
私の苗字はドイツ人が読むと違う言い方になってしまうため
最初気づかず、
訂正を入れたところ、
「そんなことはどうでもいいのよ。」
とキレ気味に担当者に言われてしまい、
エライところに来てしまった、
と気の弱い私はこの時からももう既に泣きが入っていたのでした。

管轄の外国人局は当時まだ予約ができなくて、
毎回平気で2,3時間は待たされました。
しかもビザがなかなか下りないからなのか、
待っている人たちの雰囲気がめちゃめちゃどんよりしていて暗いんです。
その中でずっと待っているのもつらかった・・・。

だいぶ昔の話になってしまうので、
あやふやな部分もありますが、
ことの次第はこんな感じでした。

1回目:
結婚する前の夫も同行。書類が足りないと早々に出直すよう言われる。

2回目:
特に問題もなさそうだと思ってしまったので、書類を揃えて一人で申請。
学生ビザではなく婚約者ビザ(3か月有効)取得を検討するよう勧められる。
ただしこのビザ、居住の市から一歩も出られません。隣の市に行くのも禁止です!

3回目:
どこにも行けないのはやはりいやなので、
最初の予定通り学生ビザを申請したい旨伝える。
が、婚約者ビザを取った方がいい、と勧められたように思います(ここのあたり曖昧です)。

4回目:
当時すでにドイツに来てからビザを申請できるよう変更になっていたのに、
できないの一点張りで帰される。

ドイツに長く住んでいる友人に愚痴ったところ、
ドイツでは誰が担当者になるかが重要で、
その人の采配で全てが決まる、
と説明されましたが、
そのころはまだ全然それが理解できませんでした。

5回目:
ドイツに来てからビザが申請できることを証明するため、
在日本ドイツ大使館のビザに関するサイトページを印刷して持参。
夫も同行。

それでも担当者は私は知らないからビザは出せないと言い張り、
ここで私、この論理が全く理解できず、泣く
(後で夫に「あんなとこで泣くの、やめてくれよ。」と叱責される)。
私は私で、なぜ夫がもっと強く主張せず、
すぐあきらめてしまうのかが不満でした
(今ならそうしても多分無駄なことが理解できます)。

6回目:
「前回この子は泣いた。」とでも書いてあったんでしょうか。
今日はどう出てくるのか、と思っていたらいきなり
「必要書類、全部持ってる?」
と聞かれ渡したところ、ビザを出すとのこと。
なぜOKかの理由は今もわかりません。説明もなし。
わけがわからないまま支払いを済ませて無事滞在許可をゲットし、
厳しい修行からいきなり解放されたのでした。

この経験で私はすっかりお役所アレルギーになってしまいました。

そして引っ越したので今はもう行くことはないですが、
外国人局がある電車の駅を通るとだいぶ落ち着いたとはいえ
未だにあの頃のトラウマが蘇ります。

その後これ以上のいやな思いはしたことはありませんが、
お役所に手続きに行くのは今でもとても苦手です。

 

無期限在住許可は突然に・・・

 

無期限在住許可書は3年目に滞在許可証の切り替え申請をした時に突然もらえました。

一番のポイントはフルタイムで働いていたからだと思います。
引っ越して管轄の外国人局が変わった(前の地域の方が外国人が多かった)のもよかったのかもしれません。

テスト受ける必要なしで、語学学校の証明書を提出するのみであっという間に手続き終了でした。

あまりの落差にびっくりでした。

無期限在住許可書はドイツ人と結婚している場合、3年~5年で取得できるようです。

駐在員の滞在許可申請のお手伝いをしたこともありましたが、
とにかくウェルカムな雰囲気でついつい自分の場合と比較してしまい羨ましかったです。

最近は理不尽なことが起きてもまたか、という感じで前より腹が立たないようになりました。
これも日々の鍛錬のおかげですね(笑)!