サービス砂漠・ドイツ

ドイツの接客&サービス

 

ドイツ在住の日本人友達とおしゃべりをしていると
しょっちゅう出てくる話題の中の一つが
買い物やレストランの接客でいやな目に合ったこと。

来独したころドイツ人の友だちによく愚痴っていましたが、
「ドイツはサービス砂漠(Service Wüste)って言われてるくらいだからねえ。
これでも昔よりだいぶよくなったんだよ。」
と言われたものです。

確かに昔よりは良くなったと思いますが、
いやいやまだまだですよ!

今までのたくさんの残念なサービスの中のいくつかをあげてみますね。

・閉店前のデパートで買い物をしていたら、
まだ10分あるのに不機嫌顔でもう帰ってくれと言われる。

・ドイツに来たばかりの頃。
つたないドイツ語で定期券購入。
その時支払いは現金のみ可と言われたのですが、
窓口のおばちゃんのドイツ語が理解できなかったところ
「cash, cash!」とどなられる。

・スーパーにて、
今日は欲しい商品が売っているか聞いたところ、
質問が終わるか終わらないうちにたたみかけるように
超~不機嫌顔&低音ボイスで
「ない!」
と一言で終了~。

・ファストファッションのお店にて、
商品の場所を聞いたところ
店員は段ボールを持っていたため
手がふさがっていて、
足で場所を示される。
(友人談)

・デパートのレジでの支払いで、
端数を小銭で払ったら計算を間違えられ、
少なくお釣りを渡される。
3度説明してやっと理解し(その間「何がいけないのよ!」とドヤ顔)、
「あ、ほんとだ。」の一言のみで謝罪なし。
ただ足りなかったお釣りを渡されて終了~。

 

ドイツ人あるある?!謝らず、算数が苦手

 

謝罪といえばドイツ人はそう簡単には謝りませんね。
謝る=自分の非を認めることになり、
その先には弁償や賠償が待っていますから。

なので日本ではコミュニケーションの一環や潤滑油的な役割の
「すみません。」や「ごめんなさい。」も、
ドイツで同じような感覚で使うのは要注意です。

昔、日本人がドイツで交通事故に合って、
相手が悪かったにもかかわらず、
ひかれた当人が
「ごめんなさい。」
と言ってしまい、自分が悪かったことを認めた形となり、
裁判で負けてしまった、という恐ろしい話を聞いたことがあります。

その話を聞いてからは簡単に謝らないようさらに気を付けるようになりました!

本当に自分が悪いときだけ「Entschuldigung」
自分のせいではないが申し訳ない時は「Es tut mir Leid」
それよりももっと軽く謝りたいときは(軽く人とぶつかった時など)「Sorry」
と使い分けるようにしています。
なので「Entschuldigung」はあまり使うことがないです。

最初は頭の中でどれにするべきか選択している分反応が鈍かったですが、
今はだいぶさらっと答えられるようになったと思います。

またドイツ人は日本人より計算が苦手な人が多いのではないかと・・・。
私が高校生の時の学食のおばちゃんはいつも生徒に合計額を計算させていましたけどね!
とにかくお釣りに間違いがないかはいつもしっかりチェックしたほうがいいです。

それからドイツではお釣りを渡す時に
引き算ではなくて足し算で計算するのが日本人にとっては非常にややこしいです。
私はいまだに慣れません。

例えば17ユーロの商品を買った場合、50ユーロ札を出すと、
まず20ユーロ札を出されて「37ユーロ。」と言われ、

次に10ユーロ札で「47ユーロ。」
そして2ユーロ硬貨で「49ユーロ。」
最後に1ユーロ硬貨で「50ユーロ。」

と商品の金額からスタートして、
お客が支払ったお金になるまでお釣りを足していくんです。
おわかりいただけたでしょうか?

私はもうあきらめているので、
足し算計算にうなずきながらも
自分の頭の中でお釣りを引き算で計算して確認しています。

 

いつかやりたい素敵な嫌味返し

 

先ほどお釣りを間違えられて3度目でやっとわかってもらった話を書きましたが、
相手が若い女性でさらに態度がとっても悪かったので、
ほんとにいやな気分になったのですが、
後日友達にこういった場合に怒鳴ったりはしたくないので、
なにか素敵な嫌味で言い返せないか相談したところ、

軽いジャブとして、
「わかりますよ。誰だって調子の悪い日はあるから計算まちがっちゃったりしますよね。」

パンチを効かせた場合、
「大丈夫、大丈夫。私も算数の成績悪かったんで一緒ですね~。」

って言う、って言われたんですが、
どちらも私にはハードルが高すぎてまだ言えたためしがありません!
いつか笑顔でさらっと皮肉のきいたことが言い返せることを夢見ています。
そこまでくればドイツ生活も上級者レベルですね!

 

日本でいつものようにやってしまったこと

 

こんな日々を送っているものですから、
日本にいるのについついいつものくせが出てしまうことがあります。

ドイツではレジが混んでいて、新しいレジが開くと
とにかく早い者勝ち。
今まで何番目に並んでいようと我先に押しかけます。

日本で買い物をしていた時にどのレジもとても混んでいて、
新しいレジが開き「こちらへどうぞ~。」と言われたので、
速攻でそのレジに向かったのですが、店員さんに
「あの~、すみませんがあちらのお客様が先に並んでいらっしゃったので・・・。」
と言われてしまい、その時になってここがドイツではないことにあたらめて気づき、
本当に穴があったら入りたいぐらいめちゃくちゃ恥ずかしかったです。

 

日本とドイツのサービス、それぞれの長所と短所

 

「お客様は神様」の考えがある国から来ている私たちだと
余計にその落差に憤慨してしまうことが多々ありますよね。

日本でお店に行った時に商品の場所を聞くと、
小走りに商品がある場所まで案内してくれる姿に恐縮してしまい、
懐かしさと同時に
自分はほんと遠いところにお嫁に行ってしまったんだなあと感じます(笑)。

が、日本のマニュアル的なサービスに疑問を感じることもあります。
マニュアル通りにしか動けず、
規則通りでなくてはならず、
融通が利かない場合が多い。

最近日本に行く度に心が伴わず、マニュアル通りを
口先だけでしゃべっているようなコンビニのお兄さんの
言ってることが分からなかったりします。

日本語なのに!

「お箸はおつけしますか?」
がわからないんですよ、びっくりです。

逆にドイツはサービスは全体的に見れば悪いけれど、
すごく接客態度のいい店員さんは自らの意志で
心からのサービスを提供してくれているのですごく気持ちがいいし、
マニュアル通りに上辺だけで接客している
日本の店員さんよりよっぽどいいんじゃないか、
とドイツのサービスの悪さを愚痴っていた時に日本人の友だちが
言った意見がとても新鮮で、うなずけるところがありました。

ちなみに先日久しぶりに買い物に行ったら、
コロナ禍で売り上げが落ちているからだと思うのですが、
どのお店も店員さんの押しが強くてガンガン接客して来るのには参りましたが、
どこも大変なんだなあとつくづく思いました。

買ったものを使うたびに
その商品を買った時のことがよみがえるので、
誰からどんな風に購入するかって、実はすごく大切なんだなあと思ったのでした。

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