ドイツで働く 子供のための病欠日数が2020年末まで10日プラスになりました

ドイツで働く 子供のための病欠日数が2020年末まで10日プラスになりました

コロナ禍による病欠日数の増加

コロナ禍で熱が出たり、
咳が続いたりすると幼稚園や学校を休まないといけないため、
子供が欠席する機会が増えてきています。

そのためドイツ政府は2020年8月25日(火曜日)に

今年いっぱい(2020年)まで仕事を持つ親が12歳以下の子供の病気のために
仕事を休める日数を10日間増やすことを決議しました。

下記の表は今までの日数と増加後の日数をリスト化したものです。

子供の人数通常2020年末まで
一人20日30日
二人40日50日
三人以上50日60日

※夫婦は上記の日数を50:50で分けます。一人親の場合はそのままの日数になります。


子供のための病欠とは


働く親が子供が病気の際に祖父母などのヘルプがない場合
仕事を休むことは法律で認められています。

一回に最長5日まで休みを取ることができます。
公務員の場合は休んだ日に対しても給料が支払われますが、
ほとんどの企業の雇用契約書には子供のための病欠を有給にするとは記載されていません。


支払うのは雇用主ではなく健康保険会社になり、
児童病欠給付金(Kinderkrankengeld)が支払われます。
病欠一日目に小児科医の診断書をもらってください。
ただしプライベート保険の場合は支払われません。


児童病欠給付金の申請方法

  • 小児科医で診断書をもらう
  • 診断書の表側に子供の個人情報と欠席日数が印刷されています。申請者は裏側に名前、住所、生年月日、保険契約番号、銀行情報を記入します。
  • 「雇用契約書に手当てが支払われると記載されていない」にチェックを入れ、該当する場合は一人親かどうかにもチェックを入れます。
  • サインをし、健康保険会社に郵送します。雇用者は保険会社から郵送かメールでコピーを受け取ります。

子供を持つドイツ人のワークライフバランス


このようにドイツでは子供が病気になって仕事を休む場合、
有給休暇とは別に休みが取得できるようになっており、
子供がいても日本より働きやすい環境があります。


子供たちが幼稚園に通っていたころ、
お迎えは14時か16時だったのですが、
シュタイナー幼稚園だったのもあって
圧倒的に14時にお迎えの子供が多く、
お迎えする人の40%ぐらいがお父さんで驚いたのを今でも覚えています。
日本じゃありえない光景ですよね。


本当は一人一人のお父さんになぜ14時にお迎えが可能かアンケートを取りたいくらいだったのですが、
一人のお父さんに聞いてみたところ彼は弁護士で、
上司がワーキングママなのもあって理解があり、
可能であれば在宅勤務もOKで、
14時にお迎え後は子供の相手をしっかりして、
また子供が寝てから仕事をするとのことでした。
奥さんも働いているので交代でやっていました。

仕事も家事も育児もどれも中途半端になってしまって、
悩んだり、ストレスを抱えてしまっている方が多いと思いますが、
うまくバランスを取って行けるといいですよね。

私はおばちゃん化(年の功)とドイツにいるおかげで
だいぶ肩の力が抜けて前よりはさじ加減がうまくなったように思います。

ドイツと日本 働き方の違い

ドイツと日本 働き方の違い

ワーママが働くなら日本?ドイツ?

少し前に日本人のママ友とランチをして働くなら日本とドイツどっちがいいか、
という話になり彼女も私と同じ考えで間髪入れずに

「絶対ドイツ!」

と答えました。
なぜならドイツの方が子供がいても再就職しやすいし、
働きやすいからです。

ちなみに私が再就職をしたのは6年半のブランク後の41歳、
パートタイムで下の子が2歳前の時でした。

日本だと子供のいる女性が再就職したい場合、
いい大学を出ていても面接にも呼んでもらえない、
という話を何度か耳にしました。

 

ドイツの方が働きやすい理由

ドイツの場合、
もちろん経験や能力によりますが、
40代でも再就職のチャンスはしっかりあると思います。

ドイツは社会保障がしっかりしているので
(その分税金は高いですが→いつも言っていますが(笑))、
働く人がすごく守られているのを感じます。

日本と違う規則をいくつか挙げてみますね。

 

有給休暇とは別に病気休暇・子供のための病気休暇がある

なんといっても最初に驚いたのが、
有給休暇と病気休暇(有給)が別であるということ。

例えば風邪を引いたとして会社を休み、
通常3日目からは医師の診断書が必要になるので病院に行きます。
そこでお医者さんに
「じゃあ今日から金曜日まで5日間会社を休んでください。」
と言われて診断書をもらうと、
月曜日の時点でその週まるまる会社を休むことがもう確定するのです。

そうなると薬で無理に直そうとしたり、
まだ体調が悪いのにがんばって会社に行こうとする必要がないので精神的に楽ですよね。

また休暇中に例えば盲腸になって入院した場合、
診断書を提出すれば有給休暇から病気休暇を引いた有給休暇日数が戻ってきます。

日系企業に勤務していた時に実際に同僚がそうなり、
日本から来たばかりの社長に有給休暇が戻る話をしたところ、
最初は冗談だと思われて信じてもらえませんでした。

残業時間を休暇に変えることが可能で(Freizeitausgleich)、
退職の際に有給休暇がまだ残っていて消化しきれない場合は給与に変えることもできます。

 

子供が病気の場合、
医師の診断書があれば通常の有給休暇とは別に有給で休暇が取得できます
(健康保険会社による支払い。基本年間子供一人につき10日まで。夫婦で20日)。

詳細はこちらの記事で。

[blogcard url=”https://www.doitsudejiei.de/kodomo-byouki/”]

 

もっと対等な立場にある雇用者と被雇用者

育児休暇は3年まで取得できますし、
またパートタイムであっても正社員としてフルタイムと同じような労働条件と権利が発生します。

派遣社員であっても正社員と同じような条件で雇用することが義務づけられています。
そして休暇を取る際も子供がいる社員が子供の休みに合わせて優先的に取得するようになっています。

また雇用者と被雇用者がもっと対等な立場にあるように思います。

就職活動からもうそれは始まっていて、
給与額の希望は必ず聞かれますし、
前職での収入に見合った給与をもらえるよう交渉するのはとても大切なことです。

私は最初にドイツで就職する際に給与希望額を聞かれ、
「いくらでもいいので働かせてください!」
と言ってしまい、
夫に
「それは一番言ってはいけないことだよ。」
と後で叱られてしまいました。

なので二回目の就職活動の時にはしっかり希望額を言うことができました。

契約の前には契約書をしっかりと読み、不明な点や変更希望があれば話し合います。

また年に一回人事との面談があり、
給与アップや労働条件の変更を希望することができます。

こういったことは不慣れでしたし、
日本人はついつい謙遜してしまって自分はこれだけのことができている!
と自画自賛するのが苦手なので、
面談の前にはかなり気合を入れる必要がありましたが、
毎年少しずつですが給与アップをしてもらうことができました。

知れば知るほど日本とドイツの労働環境には大きな違いがあることがわかり、
雇用側も被雇用者もその内容を把握しておく必要があるのを感じます。

日系企業の場合人事担当が駐在員で数年ごとに変わることもあり、
ドイツの労働規則をまだよくわかっておらず誤解が生じ問題が起きてしまうこともあります。

自分の休暇権利などを主張するのはなかなか難しいところではありますが、
こちらから上手く説明して理解してもらうことが大切になってくると思います。

 

 

ドイツで外国人ワーキングマザーであるということ

ドイツで外国人ワーキングマザーであるということ

ワーキングマザーの長所

前にも書いたようにある程度子供が大きくなってから再就職しようとするといろいろな壁にぶつかります。

子供がいることで十分に働いてもらえないのではないかと企業は考えがちですが、
逆にワーキングマザーほどコストパフォーマンスが高い存在はないと思うんです。

子供のお迎えがあるため必ず決まった時間に退社しなければいけないので、
だらだらと残業をするのではなく、
与えられた時間内で最大限のパフォーマンスをしようとする方は多いのではないでしょうか。

また仕事に家事、育児と忙しいお母さんたちはマルチタスキングですし、時間管理も上手です。

私は再就職後また働けることをありがたく思い、
子供がいることがなるべくマイナス要因にならないように、
また会社の期待にできる限り答えたい、
と思って働いていました。

再就職した最初の頃はほんとに必死で、
トイレに行くタイミングも逃してしまうほどでした。

6年半のブランクは不安でしたが、
思った以上にスムーズに復帰出来ましたし、
出産し、子育てをしていることが間接的に仕事に役立っていることも多いと思います。

何しろ世の中で一番言うことを聞かない子供を毎日相手にしていますから、
少々のことでは腹も立ちませんし、
考えも柔軟になっています。

 

ドイツで外国人であることの短所

またドイツで外国人(アジア人)であるということをプラスに感じることが残念ながら今までなく、
むしろマイナスになることが多かったように思います。

比較的オープンな我が街でも差別は多少はありますし、
コロナ禍の初めの頃はアジア人差別の話をたくさん聞きました。

実際私も嫌な目に合い、
思った以上に傷ついている自分がいて
(しばらく引きずっていました)、
差別がどれだけ人を傷つけるかを改めて痛感しました。

 

マイナスをプラスにしていこう!

ドイツ語がほぼ話せない状況からドイツ生活が始まり、
現在自営業ができるところまで来て、
いじけた分だけ、涙した分だけ
今こそ外国人であることをしっかりプラスに生かして働いていきたい
(お金をしっかり稼ぎたい!)と強く思っています。

長い年月と経験を経て得た日本とドイツ両方の言葉と文化、
習慣が理解できること、
どちらの立場にも立てるということ、
またドイツでの職務経験が今実を結んでいると感じています。

外国人のママ友(彼女も自分の国から海外への輸出業をしています)
にその話をしたところ激しく同意してくれました。

彼女はアフリカ圏の出身で、
日本人の私よりも遥かに苦労しているので思うところがもっとあるんだと思います。
自分の家族になかなか会えたなかったり、
電車の中で
「あなたはこの国にいていい人なんですか?」
といきなり見ず知らずの人に身分証の提示を求められたり・・・。
しんどいことがあると彼女のようながんばってる友達のことを思い出して自分を励ましています。

ワーキングマザーであることしかり、
外国人であることしかり、
人間は足かせがあったほうが
「やってやる!」
と奮闘するものなんじゃないか、
と思う今日この頃です。