ドイツで起業するまで その① ~労働局 (Agentur für Arbeit) に行く~

まずは労働局へ


私の場合、
会社員として働いた後退職して自営業者になったので、
ドイツで起業するのにまず必要だったのは労働局に行って失業保険を申請することでした。

労働局では失業保険をもらうだけでなく起業家のためのセミナーに出席させてもらったり、
起業アドバイザーを紹介してもらったりもしたので
(この費用も労働局が支払ってくれます)
とても助かりました。

とにかくドイツで働いていて退職が決まったら
すぐに労働局(Agentur für Arbeit)に連絡をします。

契約によりますが、
通常ドイツでは企業側からの解雇通知も被雇用者側からの退職願いも1か月から3か月となっています。
私の場合2か月でした。

詳しい手続きや必要書類については他のいろいろなサイトに載っていると思うので避けますが、
私が大切だと思うのはどんな険悪な雰囲気で退職したとしても必要書類はしっかりもらわなければならないことです
(日系企業で駐在員の方がボスの場合、ご存じない場合もあるのでこちらからしっかりお願いしましょう)。

勤務証明書(Arbeitszeugnis)はとても重要


特に勤務証明書(Arbeitszeugnis)は転職する際にもとっても大事な書類です。

企業側はこの証明書を出す義務がありますので、
退職後すぐにもらっておきましょう。

もしもらっていない場合でも、
契約書に記載されていなければもっと後から請求することも論理的には可能だそうですが、
判例では6か月から3年後に失効してしまうそうなので、
やはり早めにもらっておくに越したことはないですね。

これがないことはドイツではもう既に異常事態です!!

よっぽど勤務態度が悪かったんだと思われてしまい、
転職時にはかなり不利になります。

また証明書を受け取ってから最大10か月間修正を要求することができます。
私は作る側でしたので、
自分のを作ってもらった際には目を皿のようにして内容チェックしましたよ!

知る人が読めばすぐにわかる定型文があり、
褒めているように書いてあっても実は評価が低かったりします。

ちなみに証明書の内容で雇用者と被雇用者がもめることがよくあるそうで、
年に3万件ほどの訴訟があるそうです。


労働局からの呼び出し


私は3月末日で退職でしたが、
2か月前には退職が分かっていたので、
2月頭には労働局に必要書類を提出したところ、
最初に労働局からの呼び出しを受けたのが、2月21日でした。

その後5月、6月、9月と呼び出しを受け、
それまでにも自営業を始めたい旨は話していましたが、
9月の時点で11月から確実に自営業を開始することを報告したので、
労働局担当者との面会はここで終わりました。

 

起業家のための冊子やセミナー


その間に勧められた起業家のためのセミナーにも2回程出席しました。
その際も念のため出席証明書をもらっておきました。

労働局からは「Hinweise und Hilfen zur Existenzgründung」という冊子をもらい、
まずは内容を熟読して、これから何をするべきか勉強しました。

「Hinweise und Hilfen zur Existenzgründung」の冊子サイト

[blogcard url=”https://www.arbeitsagentur.de/datei/dok_ba015225.pdf”]

 

自営業スタート日を決める


自営業を始めたい方はいつから始めるかをはっきりと決定することがまず大事です。
それによって支給されるものが失業保険から起業支援金(Gründungszuschuss)に代わるからです。
また失業保険支給が終わる5か月前までに起業申請を行わなければなりません。

ちなみに私は11月1日から企業の予定でしたが、
ドイツでありがちなすべてが後手後手に回ってしまい、
労働局に再度連絡して11月15日から起業スタートに変更してもらいました。

 

お役所アレルギーの私


ところで、
ドイツのお役所仕事は日本のように均一ではなくて、
担当者が誰になるか、
というのがすごく大事で、
担当によってかなり対応や言っていることが違ってきたりします。

私はドイツに来たばかりの時に滞在ビザを語学学校の学生ビザで取得しようとして大変な目にあったので
今でもそのことがトラウマでお役所に行くのはとても苦手です
(みなさん好きではないと思いますが)。

こちらもチェック

[blogcard url=”http://doitsudejiei.de.w01d45cd.kasserver.com/visa/”]



労働局にも結構緊張して行ったのですが、
今回の担当者は同年代ぐらいの女性で、
私の状況を理解してくれ、
応援してくれたのでとてもラッキーでした。

ただ、
ほんとにだいじょうぶなのお?
という雰囲気はちょっと醸し出してましたね・・・(笑)。

失業保険支給中は


それと、企業をすることになると思う、
と言っておいても就職斡旋のお手紙が届きました
(日本人の私でなくてもいいのではないか?
といった職種でも来ました
(例:近所のメガネ屋さんの販売員))。

労働局から斡旋された仕事を特別な理由もなく断ったり、
従事しなかったりすることは認められていないので、
ひたすら自営業者になると思うので、
とお断りしていました。

私はびびりなのでちょっとプレッシャーになっていましたね。

あともう一つ、
旅行などで労働局の呼び出しに応じられない時は前もって通知しなければなりません。
私の場合、
ちょうど子供の夏休みに当たっていたので、
許可をもらってから日本に3週間行きました。

 

失業保険・起業支援金の支給額は?


失業保険の金額は社会保険料を支払っていた長さと年齢によって決まり、
今までもらっていた給与の60%(子供がいる場合は67%)が支給されます。

計算方法は1か月を30日として失業する前の年に得た賃金収入から1日当たりの平均収入を割り出し、
そこから所得税や社会保険料などを差し引いた額となります。

起業支援金の支払いは2段階に分かれていて、
まず6か月間は失業保険と同じ額プラス保険などの社会保障のための月額300ユーロとなります
(失業保険を支給されている間社会保障にかかるお金は労働局が支払ってくれます)。

さらに9か月間、
フルタイムかつ集中的なビジネス活動が実証されれば、
社会保障のための月額300ユーロを受給することができます。

ただしこの追加の支援金は起業アドバイザーによると必ず一度は断られるので、
再度申請するべきであること、
また今まで担当した3千人のうち3人しかもらったことのない厳しいものだと聞かされました。

 

私が今までいただいたドイツの給付金


ちなみに私がいままで支給してもらった給付金のパーセンテージや支給額は以下の通りです。
参考までに。

産休手当(Mutterschaftsgeld)

100%(出産予定日の6週間前からと出産後8週間、
法定健康保険から1日当たり13ユーロまで、
1月当たり390ユーロまで。差額が雇用主から支払われる)

育児休暇手当(Elterngeld)

65-67%(両親で最長14か月支給、最高1800ユーロまで)

子供手当て(Elterngeld)

2人まで204ユーロ、3人まで210ユーロ、4人以上235ユーロ
※すべて2020年現在

事業主に対するコロナ緊急支援金(Soforthile)

ノルトラインヴェストファーレン州の場合
(州によって金額が異なる)

・従業員5人まで:9000ユーロ
・従業員10人まで:15000ユーロ
・従業員50人まで:25000ユーロ

今回のコロナ禍の中でドイツの経済的な対応等はとても評価されましたし、
ドイツは社会福祉がとてもしっかりした国です。
それはとても高い税金を支払っているからこそ成し得ることなんですよね。
その話もまたいずれできればと思っています。

ドイツで起業するまで その① ~労働局 (Agentur für Arbeit) に行く~」への3件のフィードバック

  • 2022-03-17 17:42
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    はじめまして!
    今、私も雇われ先を辞めて企業しようと思っているんですが、Arbeitsagentur に問い合わせたところ、私のAufenthaltsitel が職場が制限されているためこの状態では失業保険をもらう資格がないと言われました。
    20ヶ月すでに働いているので通常10ヶ月支給されると思うのですが、働く母さんが失業されたときは、すでに就業場所の縛りがない状態だったのでしょうか?

    よろしければ教えていただけると嬉しいです!

    返信
    • 2022-03-17 20:33
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      KKさん、こんばんは。
      私はドイツ人と結婚していて配偶者ビザを持っているので、KKさんの場合はどうなるか残念ながらお役に立てずわかりません。
      特定の企業で働くためのビザなので、退職した場合は失業保険が支給されないということなんですかね。
      別の企業ですぐ働く場合は問題ないのかもしれませんが、起業する場合は事情が違ってきそうですね。
      もう少し調べてみて、状況が整い、うまく企業できますように。がんばってください!

      返信
      • 2022-03-17 22:06
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        Muttiさん
        早速お返事ありがとうございます!
        配偶者ビザをお持ちだったんですね!

        はい、色々調べて最良の方法を見つけたいと思います。
        ありがとうございました。

        返信

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