ドイツで就職 その③ 応募の際に必要な書類について(履歴書・勤務証明書(Arbeitszeugnis)など)

今日はドイツで求人応募する際に必要な書類について書いていきます。

基本必要なのは以下の書類です。
郵送する場合は全ての書類をアプリケーションフォルダー(Bewerbungsmappe, Klemmhefter)
に①~⑤の順番でファイルして送ります。

① カバーレター(Anschreiben)
② 表紙(Deckblatt)
③ 履歴書
 (Lebenslauf / 日・独の場合もあれば日・英であることも)
④ サードページ(Die Dritte Seite)
⑤ 各種証明書(勤務証明書 (Zeugnisse)、
  語学の能力や資格を証明する書類など/ 必要に応じて)
  (Referenzen, Zertifikate, Arbeitsproben)

 

 

① カバーレター(Anschreiben) / ③ 履歴書


ドイツ語の①と③の書き方については
「ドイツ 履歴書」
で検索すると書き方が詳しく掲載されているサイトが複数あるのでここでは省略します。

例えば学歴や職歴を新しいほうから書いていくなど、
日本の履歴書とは異なる点がありますので、
気を付けて書いていきましょう。



性別、
未婚か既婚か、
扶養家族の有無、
宗教などは
履歴書に記載しないことになっています。

また写真は日本の履歴書よりも重要です。
フォトスタジオでプロに撮ってもらうことをお勧めします。
ドイツ人はかなり気合の入った写真を添付してきます。

そんな中で明らかに自撮りだとわかる写真や、
バカンス中の写真を切り抜いたものなどですと(実際にありました!)
やはりマイナスイメージになってしまいます。

ただ自分の経歴をつらつらと書くのではなく、
応募する企業とポジションに合った書き方をするのが重要です。

ですので応募するごとに履歴書の内容(焦点)を変える必要が出てくることもあります。
自信がない場合は、
人材派遣会社に登録する場合は担当の方に相談してみるのもいいと思います。

② 表紙(Deckblatt)

 

日本では提出しない書類ですが、こういった感じのものです。

Deckblatt 見本①             















 



Deckblatt 見本②             
                             

 

 

 

 

 

 

 

 

 



通常カバーレターの後に続くのが表紙(Deckblatt)です。
ただし、任意の添付書類で、必須ではありません。
主に、写真、名前、連絡先を記載するものとして使用されます。

概してまず応募者の視覚的な印象を際立たせるために作成します。
この書類はとてもドイツ的なので日系企業に応募する場合は必要ないかもしれませんが、
一目で応募者の基本情報がわかるので、
雇用する側としてはとても便利な書類ですし、
自分のことをもっと印象付けることができるかもしれません。

 

 

④ サードページ(Die Dritte Seite)

 

いわゆる「3番目のページ」と呼ばれるこの書類は、
様々な書類を割り当てることができ、
応募者のモチベーションと実績を明確にするための追加書類です。

基本的に、これらは履歴書に含まれている内容ですが、
⑤各種証明書(勤務証明書や資格証明書)には属さない書類です。
必要に応じて作成しましょう。知っておくべき5つの最も一般的な内容は以下の通りです。

1. 志望動機 / 追記(Motivationsschreiben)

①のカバーレターは通常A4一枚に収める必要があるので、書き足りない場合に作成します。


2. ショートプロフィール(Kurzprofil)

応募者のすべてのスキルと資格がここに明確にリストアップされています。
オプションで 応募者の目標と将来のキャリア計画に関して2〜3行で書くこともできます。

3. プロジェクトリスト(Projektliste)

自分が関わったプロジェクトの期間、役割、タスクなどについて説明します。

4. サンプル (Arbeitsproben)

デザイナーなどクリエイティブな職種への応募の場合、
通常は雇用側からサンプル提出を求められますが、
任意で提出し、自分の能力をアピールすることもできます。

5. 出版物・レベルアップ研修( Publikationen/Weiterbildungen)

特に理系の場合、
専門誌に自分の記事が掲載された場合、
著者/共著者、日付、媒体、ページ番号などを記載します。

また修了したレベルアップ研修に関してA4で1ページを埋めることができる場合はこちらに書きます。



⑤各種証明書(勤務証明書 (Zeugnisse)、語学の能力や資格を証明する書類など / 必要に応じて)
(Referenzen, Zertifikate, Arbeitsproben)


既にドイツでの就労経験がある方は⑤勤務証明書(Arbeitszeugnis)を提出します。

企業側はこの証明書を出す義務がありますので、
退職後すぐにもらっておきましょう。

もしもらっていない場合でも、
契約書に記載されていなければもっと後から請求することも論理的には可能だそうですが、
判例では6か月から3年後に失効してしまうそうなので、
やはり早めにもらっておくに越したことはないですね。

これがないことはドイツではもう既に異常事態です!!
よっぽど勤務態度が悪かったんだと思われてしまい、
転職時にはかなり不利になります。

また証明書を受け取ってから最大10か月間修正を要求することができます。

私は作る側でしたので、
自分のを作ってもらった際には目を皿のようにして内容チェックしましたよ!

知る人が読めばすぐにわかる定型文があり、
実は評価が低くても、
褒めているように見える書き方がしてあります。

ちなみに証明書の内容で雇用者と被雇用者がもめることがよくあるそうで、
年に3万件ほどの訴訟があるそうです。

⑤は他にも例えば
・語学テスト(Sprachtests)
・卒業証明書 (Hochschulzeugnisse)
・インターン証明書(Praktikumszeugnisse)
・滞在許可証(Aufenthaltstitel)

などの証明書があれば提出します。

 

面接時に禁止されている質問


先ほど書いたように履歴書に記載しない情報がありますが、
面接を受ける際に雇用者が私生活について質問する時に禁止されている項目もあります。

雇用者が許容範囲外の質問をした場合、
応募者はこれに対して虚偽の回答をしてよいことになっていて、
雇用者はそのことによって後に応募者に対して不利益を与えてはいけません。

例えば
・妊娠しているかどうか
・応募者が女性の場合、子供が欲しいかどうか
・宗教的所属、政治思想
・犯罪歴
・病気であるかどうか

などがそうです。



以上、日本とは異なることが多いので、しっかり確認することが必要ですね。